【換算表】英検かTOEIC…どっちを受けるべき?違いを徹底比較

英語の資格を取ろうと考えた時、まず頭に浮かぶのは「TOEIC」と「英検」ですよね。

日本でTOEICといえば「TOEIC L&R」を指すことがほとんどだよ
TOEIC L&R(リスニング&リーディング)は、主に日常会話とビジネスにおいてどれだけ英語でコミュニケーションができるかということを評価する試験。
一方、英検は英語圏における社会生活(日常・アカデミック・ビジネス)に必要な英語を理解し、4技能(リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング)を使うことができるかを評価する試験です。



いろんな項目で「TOEICと英検」を比較していくよ
TOEICと英検、どっちを受験すべきか知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。
この記事では、TOEICと英検について細かく比較していますが、結論を先にお伝えします!
- 社会人ならTOEIC一択
- 大学受験対策なら英検
まずは、何のために資格を取りたいのか、目的をはっきりさせることが大切です。
- 自分のレベルを確かめたいのか?
- キャリアアップに活かしたいのか?
- 受験対策に利用したいのか?



目的がはっきりしたら、試験対策を始めましょう
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Hiroko
社会人4年目で英語の勉強を始め、1年半後にTOEIC 875点を獲得。社会人向けオンライン英会話のリアルな情報を発信中。 プロフィール・運営ポリシー
TOEICと英検の換算【この点数、英検で何級ですか?】
まずは、いろいろな英語資格の換算表を見てみましょう。



表の左端にある「CEFR(セファール)」を基準にしているよ
外国語の習熟度や運用能力を測る国際的な指標のこと。大学入試の英語検定試験のスコア比較にCEFRが用いられるなど、日本でもCEFRへの注目が高まっています。





上の表から英検とTOEIC L&Rだけ抜き出してみるよ
CEFR | 英検 | TOEIC L&R |
---|---|---|
C1 | 1級 | 945点~ |
B2 | 準1級 | 785点~ |
B1 | 2級 | 550点~ |
A2 | 準2級 | 225点~ |
A1 | 3級 | 120点~ |
iibc(TOEIC運営)の調査によると、新入社員に期待するTOEICのスコアは535点、中途採用なら560点、海外部門では690点です。
新入社員 | 中途社員 | 技術部門 | 営業部門 | 海外部門 | |
TOEICスコア | 535 | 560 | 560 | 575 | 690 |



就職や転職に英語資格を活かしたいなら、英検2級かTOEIC600点は欲しいね
TOEIC L&RのレベルについてはTOEIC800点のレベルやすごさとは?転職・昇進へのメリットを徹底解説にまとめてあります。


TOEICと英検の違いを7つのポイントで紹介



次に、TOEICと英検を項目ごとに細かく比較していくよ
TOEIC | 英検 | |
---|---|---|
実施団体 | テスト作成: ETS 日本事務局: IIBC | 日本英語検定協会 |
受験者数 | 230万人 ※社会人と学生がほぼ半々 | 410万人 ※85%は高校生以下 |
合否結果 | 10~990点までのスコア | 合格・不合格 |
1. 権威性 | 世界的に◎ | 日本国内なら◎ |
2. 有効期限 | 永久資格 ※試験結果の再発行は2年以内 | 永久資格 |
3. 頻度と費用 | 年10回 7,810円 | 英検:年3回 英検S-CBT:毎週土日 3,900円~11,800円 |
4. 出題・回答形式 | L、R:紙(マークシート) | ●従来方式 L、R:紙(マークシート) W:紙(筆記) S: 面接 ●英検S-CBT L、R、S:PC入力 W:紙(筆記)かPC入力 |
5. 出題ジャンル | 日常会話、ビジネス英語 | 日常会話、ビジネス英語のほか、 政治、経済、生物、科学、時事、 芸術、文化、教育、医療 など非常に幅広い |
6. 語彙数 | 4,000語以上 | 1級 :1万~1.5万語 準1級:7,500~8,000語 2級 :約5,000語 準2級:約3,600語 3級 :約2,100語 |
7. 試験時間 | リスニング:45分 リーディング:75分 計2時間 | 級により異なる 最長で2時間25分 |
1. 権威性
TOEIC | 英検 |
---|---|
世界的に◎ | 日本国内なら◎ |
TOEICも英検も、権威性は申し分ありません。
TOEICは、「Test of English for International Communication」(国際コミュニケーション英語能力テスト)の略で、米国を拠点とし世界的に権威ある民間非営利団体「ETS: Educational Testing Service」により運営・実施されています。



ETSは、英語圏への留学に必要必要な資格「TOEFL」の運営もしているよ
英検は、正式には「実用英語技能検定」と呼ばれ、公益財団法人日本英語検定協会により運営・実施されています。
英検は、文部科学省後援の権威ある資格試験で、警察官採用試験において成績の一部に利用されたり、教員採用試験の一部が免除されたりと、日本での実用性は高いです。
世界50か国で試験が実施されていますが、海外での知名度ではTOEICに太刀打ちできません。



英検は日本でしか通用しないと考えるべきだね
将来的に留学や外資系企業への就職を目指しているなら、英検以外の資格保有を目指しましょう。
2. 有効期限
TOEIC | 英検 |
---|---|
永久資格 ※試験結果の再発行は2年以内 | 永久資格 |
TOEICも英検も、試験結果の有効期限はありません。



TOEIC公式認定証の再発行は「試験日から2年以内」に限られるので注意してね
ただし、提出先の企業や学校から「2年以内の結果」の提出を求められることもあるので、しばらく受験していない人は再受験しておくことをおすすめします。
3. 実施頻度と受験費用
TOEIC | 英検 |
---|---|
年10回(1・3・4・5・6・7・9・10・11・12月) | 英検:年3回 英検S-CBT:毎週土日(準1級から3級まで) |
7,810円 | 1級 :11,800円 準1級:9,800円 2級 :8,400円 準2級:7,900円 3級 :6,400円 4級 :4,500円 5級 :3,900円 |
TOEICの試験は年10回開催されているので、好きなタイミングで受験可能です。
一方、英検は年3回の開催で、2022年度は6月、10月、1月に実施されます。



最近導入された「英検S-CBT」であれば毎週土日に受けられるよ!
英検S-CBTとは?
英検 S-CBTは、英検(従来型)と同じ出題形式を取りつつ、スピーキングテストを吹込み式として、1日で4技能を測ることができます。
引用:英検S-CBT公式サイト
英検(従来型)では、一次試験、二次試験と受験に2日間を要しましたが、英検S-CBTなら1日で試験を終わらせることが可能です。



試験結果は、英検(従来型)と同じものとして扱われるよ
4. 出題・回答形式の違い



出題形式、回答形式はかなり違いがあるよ
出題形式は、ライティングとスピーキングが含まれるか否か、回答形式はマークシートか筆記かPCでの入力かの違いがあります。



自分が回答しやすい試験はどれなのかを、しっかり予習しておく必要がるね
出題形式
TOEIC L&R | 英検 | |
---|---|---|
リスニング | 〇 (100問) | 〇 |
リーディング | 〇 (100問) | 〇 |
ライティング | × | 〇 |
スピーキング | × | 〇 (2次試験) |
出題形式の大きな違いは、英検にはライティングとスピーキングの試験があるということです。



TOEICはリスニングとリーディングのみだから対策しやすそう!
英検は、英語力を測る4技能すべての試験があるため、資格取得には総合的な英語力が必要なことがわかります。
回答形式
TOEIC L&R | 英検/英検S-CBT |
---|---|
全てマークシート | リスニング:マークシート/PC リーディング:マークシート/PC ライティング:筆記/PCか筆記 スピーキング:試験官との面接/PC ※S、Wは1~3級のみ ※S-CBTでのライティングは筆記・タイピングの選択式 |
回答形式にも違いがありますが、リスニングとリーディングはどちらもマークシート形式。
英検のみ試験の行われるライティングは筆記試験、スピーキングは試験官との面接で行われます。



英検S-CBTでは、すべてをPC上で回答することができるよ
従来型の英検では、スピーキングは二次試験として別日に行われていたため受験には2日間を要します。
一方、英検S-CBTなら1日で全科目を受験可能です。



英検S-CBTは毎週末受験できるし、時間を有効に使えるね
5. 出題ジャンルの違い
TOEIC | 英検 |
---|---|
日常会話、ビジネス英語 | 日常会話、ビジネス英語のほか、政治、経済、生物、科学、時事、芸術、文化、教育、医療など非常に幅広い |
TOEICは、元々社会人の英語スキルを見るための指標だったため、出題ジャンルは日常会話とビジネス英語に特化しています。
一方、英検は英語圏における社会生活における英語力を判定することを目的としているため、出題されるトピックもかなり幅広くなります。



英検で上位級を狙うなら、幅広い知識と高い語彙力が必要だよ
6. 語彙数の違い
TOEIC | 英検 |
---|---|
4,000語以上 | 1級 :1万~1.5万語 準1級:7,500~8,000語 2級 :約5,000語 準2級:約3,600語 3級 :約2,100語 |
英検は級ごとに出題内容が異なるため、レベルによって使用される語彙数にもかなり違いがあります。



TOEICと英検準2級~2級が同じくらいだね
また、英検は出題ジャンルの幅広さが特徴のため、使用される語彙数も多くなる傾向があります。



興味のない分野でも、基本的な単語は理解できるようにしておかないとね
TOEICはビジネス英語に特化しているため、語彙数は4000語とそこまで多くありません。
出題傾向も把握しやすいため、頻出単語に絞って学習するなど効率的に試験対策が可能です。
7. 試験時間の違い
TOEIC | 英検 |
---|---|
計2時間 リスニング(45分) リーディング(75分) | 級により異なる <例> 1級:2時間25分(RW100分、L35分、S10分) 準1級:2時間8分(RW90分、L30分、S8分) 2級:1時間57分(RW85分、L25分、S7分) |
TOEIC、英検どちらも、試験時間は2時間前後あり、どちらの試験も、リスニングとリーディング、ライティングの間に休憩時間はありません。



長時間にわたって集中力を保つ必要があるね
特に英検S-CBTは、スピーキングから始まり、リスニング、リーディング、ライティングとノンストップで進みます。
従来型英検の場合、スピーキングは二次試験として後日に行われるので、若干心の余裕が持てますね。
どちらの方が自分に向いているか、好みに合わせて選択してください。
《参考》TOEIC、英検の受験者数(2021年度)
TOEIC | 英検 |
---|---|
230万人 ※社会人と学生がほぼ半々 | 410万人 ※85%は高校生以下 |
参考:英検受験の状況(実用英語技能検定、英検IBA、英検Jr. の志願者数の合算)
日本での受験者数は、英検の受験者数がTOEICの約2倍となっています。



でも、英検受験者の85%(約350万人)は高校生以下なんだよ



社会人にはTOEICが人気ってことだね!
採用条件や社内査定・昇進条件として、多くの企業がTOEICのスコアを採用しているため、社会人には圧倒的にTOEICが人気です。
TOEICと英検のメリット・デメリットを比較
TOEICと英検の違いを細かく見てきましたが、ここで双方のメリット・デメリットを考えてみましょう。
結論としては、対策のしやすさ・活用しやすさで勝るのがTOEIC、受験しやすさ・総合的な英語力を判断できるのが英検となります。
TOEIC L&Rのメリット・デメリット
- 就職・転職に有利
- 社会人の評価に多く使われている
- リスニングとリーディングのみで対策しやすい
- かならずスコアがもらえる
- 大学入試対策には向かない
- 試験結果の再発行は2年以内まで
- 留学には活用しにくい
TOEICを受験するメリットは、なんといっても就職や昇進に有利ということです。
一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会が行った調査では「今後のビジネスパーソンにとって重要な知識やスキル」の1位に英語が選ばれています。


英検と異なり、リスニングとリーディングのみの試験なので受験対策がしやすいというのもメリットです。



社会人が勉強時間を確保するのは至難の業だよね
TOEICなら試験範囲がビジネス英語に特化しているので、少ない勉強時間で効率よく対策することが可能です。
また、どんな結果でも必ずスコアがもらえるので、自分の英語レベルを把握したい人は是非一度受けてみてください。
一方で、受験対策や留学に活用することはできないケースが多いため注意が必要です。
英検のメリット・デメリット
- 英検S-CBTなら毎週土日受験できる
- 総合的な英語力として評価される
- 過去問が無料公開されている
- 高校&大学受験に有利
- 日本以外での知名度が低い
- 従来方式では受験に2日間必要
- 4技能が必要で対策が難しい
- 不合格だと資格がもらえない
高校受験、大学受験に活用したい人は英検がおすすめです。



大学や専門学校でも、英検資格に対して優遇措置を設けている学校は多いんだよ
- 高校受験:内申点の加点や試験免除といった優遇措置が受けられる
- 大学受験:英検2級以上で加点などの優遇措置が受けられる



4技能の試験が必要な英検は、英語の総合力を判定するのに重宝されているんだね
試験範囲は広いですが、過去問が無料公開されていたり、英検S-CBTなら毎週土日に試験が開催されていたりと、受験しやすい環境は整っています。
注意すべきは、不合格だと何も資格がもらえないことです。
TOEICであれば、必ずスコアがもらえますが、英検で不合格の場合は履歴書に書ける資格は何もない状態になってしまいます。
まずは、確実に合格できそうな級を受けてみたり、何度かチャレンジすることを見越して早めに対策を開始するようにしましょう。
英検かTOEIC…どっちを受ければいい?



結局、どちらを受験すればいいの?



目的によってオススメは変わるよ
社会人・大学生はTOEICがおすすめ
- 就職活動を有利にすすめたい大学生
- 転職をしたい社会人
- 社内で昇進をしたい社会人
- 効率よく試験対策をしたい人
- 自分の英語レベルを知りたい人
就職・転職や社内査定などで多く採用されているのはTOEICです。
TOEICは、元々社会人の英語スキルを測ることが目的で作成された試験なので、ビジネス英語スキルの判断にTOEICが重宝されているんですね。
なるべく早く目標スコアを獲得したい人には、オンライン英会話のTOEIC試験対策コースの受講をおすすめします。



オンライン英会話なら、スキマ時間を活用して受講できるから社会人には特におすすめだよ
上記スクールのTOEIC対策コースについて解説した記事はこちら▼


高校生までなら英検がおすすめ
- 受験を控えた学生
- 級をクリアしていくことでモチベーション維持できる人
- 総合的な英語力を身に付けたい人
- 少しでも早く受験したい人(英検S-CBT)
大学受験では英検、TOEFL、TOEIC L&Rなどの外部検定の級やスコアを利用して、合否判定の材料する入試制度「英語外部検定利用入試(外検入試)」があります。
現在、多くの国公私立大学が外検入試を取り入れており、中でも最も利用率が高いのが英検です。
- 出願資格の条件をクリアできる
- 得点換算、加点される
- 受験が免除される
大学受験対策として英検を受験するなら、最低でも準2級、できれば準1級を目標にしましょう。



英検2級以上で、優遇措置を受けられる大学数が一気に増えるよ
そのため、大学受験を控えた高校生以下の学生には、英検の受験をおすすめします。
英検にはスピーキングの試験もあるので、講師と会話しながら授業が受けられるオンライン英会話は、試験対策としてコスパが良いです。



受験勉強の合間の気分転換にもなりそうだね!
まとめ:TOEIC or 英検どっちを受けるべきかチェックリスト
この記事では、2大英語資格といえる「TOEIC L&R」と「英検」を比較し、どちらを受けるべきかについて解説しました。
比較結果をもとに作成したチェックリストがこちら。
- 受験対策なら英検
- キャリアアップに活かすならTOEIC
- ライティング・スピーキングが苦手ならTOEIC受験が有利
- なにかしら結果(スコア)が欲しいならTOEIC
- 海外でアピールしたいならTOEIC
- なるべく早く結果が欲しいなら英検S-CBT(毎週土日開催)
- 受験料が安いのはTOEIC
- 就職活動を有利にすすめたい大学生
- 転職をしたい社会人
- 社内で昇進をしたい社会人
- 効率よく試験対策をしたい人
- 自分の英語レベルを知りたい人
- 受験を控えた学生
- 級をクリアしていくことでモチベーション維持できる人
- 総合的な英語力を身に付けたい人
- 少しでも早く受験したい人(英検S-CBT)



効率よく試験対策をするならオンライン英会話がおすすめだよ
オンライン英会話を選ぶ際は、かならず無料体験レッスンを受けてください。
教材や講師の質、通信回線の安定度など、実際に利用してみないとわからないことが多いものです。
レッスン料も決して安いものではないので、気になったスクール2~3社を無料体験して、自分に合ったオンライン英会話を見つけてくださいね。